志望校について

6月15日(金)午前10時17分,薄く雲はかかっていますが,良い天気。湿気も梅雨時にしてはそれほどでもないです。今日も鳥が元気ですね。

 昨日は新居浜上部,頻繁に消防車や救急車が行き来していたように思います。今日は朝早くからずっと仕事をしていてまだ新聞に目を通せていませんが,何かあったのでしょうか。

 さて,今日はかなりの話ですが,あるお母さんから受けた受験に関するご相談について書きたいと思います。

 角野中の3年生A君,まさにこの時期だったかと思います。2年生までは数学については成績はまずまず。いわゆる『頭が柔らかい』というタイプではなかったものの,一つ一つ問題を堅実にこなし,テストの得点はそれなりのレベルで安定している生徒でしたが,3年生になってから落ち着きがなくなり,ミスが明らかに多くなっていました。

 おかしいなと思っていたら,A君のお母さんから電話がかかってきました。

 曰く『親としては当然H高校に行くと思っていたのに,本人が急に工業に行きたいと言い出した。大げんかをして,それから口を利いていない』とのこと。

 それで納得がいきました。受験生はとても繊細で神経質です。中学受験を経験している生徒を除くと,誰もが生まれて初めて自分の進路を自分で決め,入試という大きな壁を乗り越えなければならない。彼らはそのプレッシャ(プレッシャーと表記するのが一般的であることは承知しています。プレッシャと書くのは,ある作家の影響,つまり私の極めて個人的な趣味です。読み流してください。生徒さんにはちゃんと指導しています。笑)に耐えながら,日々を暮しています。

 自分が行こうとする方向と,親が行かせようとする方向が食い違っているというのは,受験生にとって,足元がぐらぐらするほどのストレスをともなうのです。集中力がなくなるのも当然でした。

 一度お母さんに塾に来ていただき,そのことを説明しました。一度衝突してからは双方が感情的になってしまい,全く話していないということでしたので,次のようにアドバイスさせていただきました。

 ① まずは子どもさんがなぜ工業系の学校へ行きたいかをよく聞くこと。

 ② それを聞いたうえで,それを否定するのではなく,それを前提として,H高校へ行くことのメリット,デメリット,工業高校へ行くことのメリット,デメリットを,親子で話し合いながら紙に書いてみること。

 ③ 一度で結論を出そうとせず,何度かに分けて,双方納得いくまで話し合うこと。

 ④ 少なくとも数学については,どちらを目指すにしても,切迫した状態にはないので,いまはあせらず,まず親子の気持ちのベクトル(方向性)を合わせることが大切。

 その後しばらくして,A君の調子がもどりました。A君としては,モノづくりの道に進みたかったようですが,H高校から工業系の大学を目指すことにしたそうです。

 この手のご相談,とても多いです。子どもさん,親が何となく思い込んでいることと全く違うことを考えているもあります。一度機会を見て,親子で進路についてじっくり話してみるのもよいです。親子が同じ方向をきちんと向くこと,最も大切な受験の基本です。

 受験生も,自分の考えていること,ご家族にしっかり伝えた方がよいよ。

 長文お読みいただきありがとうございました。もしも,もしも気に入っていただけましたら,ぜひまたお立ち寄りください。トップページも見ていただけると嬉しいです。

 よろしくお願いいたします。

 

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