家庭での学習のし方について

 6月8日(金)午前9時50分。雨は上がっていますが,絵にかいたような梅雨空ですね。雲は厚く,低く,気温はそれほどでもありませんが,湿気が肌にまといつき,じっとしていても汗がじんわりにじんできます。

 さて,昨日も,高3のご家庭から連絡票にメッセージをいただきました。息子さんの言動に受験生らしさが出てきたという嬉しいご報告とともに,家庭学習の時間帯について書かれていました。

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 学習時間が増えてきたのはよいのだけれど,毎晩遅くまで勉強しており,どうしても夜型になってしまうことをご心配されています。

 受験生の学習のし方については,本人よりご家族が心配されることが多く,同様のご相談は,主にお母さんから毎年のようにあります。

 受験生の生活リズムを考えてみると,朝の早い時間から学校へ行き,夕方の遅い時間までは学校で授業を受けているわけですから,受験生が自分で自由にできる時間帯は,夕方5時,6時から翌早朝までしかないわけです。睡眠をとらないわけにはいかないですから,家庭で学習しようとすると,深夜を使うか,早朝を使うしかないことになります。

 これまでにたくさんの受験生を見てきましたが,学習のし方は人それぞれで,まさに千差万別です。徹底して夜型の生徒もいれば,帰宅したら食事,入浴を済ませてすぐ就寝,夜中に起きて学習し,そのまま学校へ…という生徒もいます。

 どれがよいとは一概にいえないようです。向き不向きもあります。医学的にも,朝の早い時間帯の行動が,生理的に苦手な人もかなり存在するということがいわれていると聞きます。夜型というと何となくイメージが悪いですが,それが悪いと決めつける必要はないでしょう。自分に適した学習法であれば,それでよいのではないかと思います。

 ただ,破滅型の学習はやめた方がよいです。まじめな生徒,特に経験上女子に多いのですが,とにかくよく勉強します。行けるところ,限界ぎりぎりまで努力を重ねます。当然睡眠時間は限界を超えて削られます。

 一週間の短期決戦なら,若さに任せて乗り切れるでしょう。しかし,受験は全力疾走の長距離レース,フルマラソンです。無理は確実に体に,心に溜まって行き,必ずどこかであふれます。

 ある日塾に電話がかかってきます。お母さん曰く「すみません,寝込んでます。ここ五日ほど,ほとんど寝ていないみたいです。」そりゃあ寝込むでしょう。五日間必死でがんばっても,そのあと二日寝込んでいては,トータルすると何をしているのかわからないことになります。集中力も当然散漫になります。
 これを頻繁に繰り返す,これが破滅型です。(私が勝手に付けた名前なので,念のため)経験上,良い結果に結びつくことは少ないようです。

 夜型,朝型にこだわる必要はないと思います。本人に合っていればよし。ただし,本人,最低これだけは寝ないと体と心が持たないというぎりぎりのラインが必ずあります。それを早くつかみ,そのギリギリの線をきちんと守って,毎日の生活のリズムを確立すること。ほぼ毎日同じ時間に寝て,同じ時間に起きること。これが受験までのマラソンを,高いレベルのパフォーマンスを維持して乗り切る上で,極めて大切かと思います。

 参考になれば幸いです。

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